まったり日々(?)のできごと

    日々感じたことを綴ります。 主に子育てとか通勤中に感じたこととか。 お出かけしたらその時の写真も載せるかも。

     第1話「わたしのはじまりの町、なので」

     えーと、お約束のお題目を先に。
     このエントリーはアニメ「たまゆら」に肩まで程良く使った私が、私の主観を元に
    書いている個人の感想です。
     ですので、万民に受け入れられる内容ではないであろうことをあらかじめお断り
    しておきます。
     また、個人の主観に基づく感想ですので、場合によっては作品に対して批判的な
    内容だったり辛辣な表現になることがあるかもしれません。
     その辺は悪しからずご承知置きの上ご覧くださるようお願いします。


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     OVAたまゆらがテレビアニメ化されると聞いたのは、実はOVAたまゆらを知る前。
     絵の雰囲気がいい感じだったので、ちょうど無料配信されていたOVAのよっつめを
    見て「おお、これは」と言う感じではまりこんで、OVAについては結局BDを2本とも
    購入。
     自分の目に狂いがなかったことを確信して、たまゆら~hitotose~の放映を待った。
     そんな経緯です。

     第1話は楓が竹原に引っ越す前の、OVAの前段となる話で、Aチャンネルユー子役の
    (けいおん!ムギ役と言わない辺りが天の邪鬼)寿美菜子さんが楓の汐入での親友役を
    演じると聞き、さてどんな話になるだろうと楽しみにしていました。

     とまあ、御託並べても仕方ないですし、通して見た印象から。
     「楓&ちひろ回」「涙腺刺激回」

     hitotose(一年)とタイトルにあるくらいなので12話使って1年間を描くの
    だと思っていましたが、第1話がその一年のさらに一年前をたった1話で描いて
    しまおうって言うんですから、密度が濃い上に時間があっという間に過ぎていきます。
     とは言え、1話分丸々使って楓が生まれて育った町、汐入での親友ちひろとの
    関係を描いていくので、竹原に来る前の彼女の様子がよくわかります。
     中3の夏の時点で写真家志保美さんの空の写真が好きだったこと、そのときはまだ
    亡くなったお父さんを吹っ切れてなかったこと。
     ちひろが楓のことをものすごく気にかけているということ。

     たまゆらはものすごく穏やかな世界観の上に、ちょっと個性的に色づけした
    オーバーリアクションなキャラを乗っけて味付けをしている傾向を感じるのですが、
    この三次ちひろと言うキャラも特徴的で、楓のお父さんの思い出に関連することに
    ついては楓に気を遣って先回りして果てには自分が泣いしまうような子として描かれています。
     それはきっと親友として落ち込む楓を見ていられなかったから、楓が落ち込む
    キーワードであるお父さんのことはなるべく話題にあげないようにと気を使って、
    うまくいかなくて楓が寂しげな様子を見せると失敗したーと泣いてしまう。
     ある意味感受性のすごく高い子なんだろうなと思います。
     そして、人見知り。
     人嫌いと言うわけではなく、一歩テンポが遅くて輪に入り損ねる、そんな子。
     そんなところが楓とうまくあったのでしょうね。
     ちひろにとって楓は数少ないかけがえのない友人。
     それは楓にとっても同じ。
     そんな関係が小学校中学校と続いてきたのだと思います。

     そんな2人を軸にお話が展開されていき、一つの大きな転機を迎えます。
     楓の弟、香が押入から見つけた昔の写真。
     目にしただけで悲しくなってしまうからとしまい込んだその写真も4年経って
    悲しみを思い出す対象ではなく、楽しかった瞬間を思い出すものへと変わって
    いたことに楓が気づきます。
     この辺の行はOVAでも軽くふれられていて、それをさらに今回詳細に描いた、
    そんな感じです。
     楓はお母さんにお父さんが使っていたカメラを出してもらい、また写真を
    撮り始めようと決める。
     亡くなったお父さんは自分の中に生きていると言うおばあちゃんの言葉が
    ようやくわかるようになった、そう言うことなんでしょうね。

     翌日、また写真を撮ろうと思うと言う楓の言葉に涙するちひろ。
     彼女にとって楓が写真を撮るのは当たり前のことで、その当たり前の楓が
    ようやく戻ってきた、戻ってこようとしている、彼女の涙は喜びと安堵が入り交じった
    涙だったんだろうなあと思いました。
     楓がカメラを再会した記念すべき一枚は、ちひろの作ったぬいぐるみ、ぶゆすけと
    ちひろのツーショット。
     そこにはたまゆらがしっかりと写っていてそのときの2人の気持ちをがどれほど
    心地よいものだったかをあらわしています。
     ま、この際撮影時の楓の姿には触れますまい(苦笑)
     あれ、あの撮り方。変な人です。単なる(^_^;

     そして楓はその夏、一つの決断をします。
     進学先を竹原にする、と言う決断を。
     それは生まれ育った場所を離れるということ。
     そんな彼女の決断に香が乗り、お母さんも家ごと引っ越すと言う決断をします。
     それは、お母さんにとっては仕事を辞めるという決断でもありました。
     ちひろが「やっぱりふうにょん大胆だよね」と言ってますが、彼女のある意味
    大胆なところは母親譲りなんじゃないかな、なんて感じました。
     楓はちひろにその決断を伝え、ちひろはそれを応援すると約束します。
     寂しさ悲しさをぬいぐるみに隠して。

     話は着々と進み、お母さんは実家のカフェを手伝うことになり、楓はOVAの話に
    つながる手紙を志保美さんに送り、返事が届いて……。
     行き先のない切符を楓はこうして手に入れ、OVAで楓のキーワードとなっている
    「アグレッシブ」と言う言葉と姿勢がちひろの手によって生み出され、OVAとテレビ版が
    つながり始めます。

     あっという間に月日が経ち2月。
     入試で竹原に行く前日。
     ちひろはお守りに自作のぬいぐるみを渡し、さらに……。
     ここで楓がOVAで使っているカメラケースがちひろのお手製ということが判明します。
     そして彼女は入試のために竹原に旅立ち、竹原に帰り着いた。

     そんな第1話。

     なんて言うか、楓のお母さんやちひろに感情移入して、もっと言うと彼女たちの
    気持ちがすごくよくわかって、しみじみ「よい話だなあ」と思いました。
     あの最後の「おかえりなさい」はずるいですよ。
     楓ならずとも、この1話の楓を見てきたら涙腺がゆるんでしまう。
     それでなくても中盤の楓が竹原に行くと決めたあたりからのちひろの心情を察するに
    余りあるものがあって、涙腺がゆるむ方向だったので、ラストでじんわりと涙を
    ため込んでしまいました。
     OVAたまゆらをテレビ12話にどう落とし込むのだろうと思っていたのですが、
    世界観は変わらず、キャラがオーバーな表現をする部分に磨きがかかったかなあ、
    なんて感じです。



     さて、と言うわけで総じて良かったと書いたのですがむろん手放しではないです。
     ここからはちょっと辛めな感想なので、よかったねよかったね、で済ませたい方は
    お帰りいただくのがよろしいかと。

     第1話を見て、いくつか疑問が浮かびましたが、最大の疑問は楓の心境の変化です。
     彼女はお父さんを亡くして第1話の時点で4年経過していて、それまではちひろが
    ああまで(彼女はいつもああなのかもしれませんが)気を使うくらいの落ち込みを
    見せていたのだと思うのですが、香が見つけたアルバムの一件で自分の中で
    お父さんという存在が昇華されていることに気がついて、また写真を始めます。
     ここまでは4年かかったけど悲しみはいつか昇華されるものだし、以前の状態に
    戻りつつあるのだろうと思えるのですが、彼女はそこから更なる飛躍を遂げて
    恐らくふた月と経たないうちに竹原の高校への進学を決意します。
     香がアルバムを見つけたのが夏休み前とだとして、夏の間にはもう受験の手はずを
    整えています。
     汐入は彼女が生まれて育った町で、自分の最大の理解者たるちひろがいて
    一緒の高校に行こうとまで言ってもらっています。
     たとえ竹原が父親との思い出の場所であったとしても、それまでの過去をすべて
    置いて高校3年間を竹原で過ごそうとするからには、よほどなにか理由があるのでは
    ないかと思うのですが、それは語られていません。
     ほんの短期間の間に彼女は突如として竹原への移住を決意したのです。
     しかも、当初は自分一人で行くつもりだった。
     なにをして彼女をそうさせしめたのか。
     正直、理解できません。

     このお話の中盤以降のちひろの心情は察するに余りあるものがあります。
     それまで小中と一緒に過ごしてきた、そして恐らくはこれからも一緒に月日を
    重ねていくと思っていた親友が目の前からいなくなってしまうのです。
     ちひろは「ふうにょんが自分で決めたことだから応援する」と言っていますが
    普通に考えたら内心はかなり複雑だったんじゃないかなと思うのです。
     父親の死をきっかけに沈み込みがちだった親友が、小学校の高学年と中学校の
    2年間の後に悲しみを乗り越えた。
     ちひろからしてみたら、昔の楽しかった頃のふうにょんが帰ってきた、と喜んだ
    ことでしょう。
     ところがその喜びもつかの間、彼女は自分を置いて春から竹原に行ってしまうと言う。
     思い詰める子なら、私ってなんだったんだろうなあ、くらいまで考えてもおかしくない
    出来事です。
     秋から冬にかけての数ヶ月間というのは、ちひろが心の整理をするために、泣かずに
    楓を送り出すのに必要な期間だったのだろうなあと思うのです。

     竹原の駅を降りて、おかえりなさいの文字と竹原での幼なじみのかおるが出迎える。
     楓の視点で考えたら、私はここに帰るべくして帰ってきた、そう思っても
    おかしくないし、そう思うのが普通だろうと思います。
     ただ、それは楓の視点であって、そこから抜け出して俯瞰したときに、彼女が竹原に
    進学しようと決めた経緯や心情が語られていない段階では、きれいにまとまったこのお話は
    きれいでもなんでもなく、汐入に友人も含めて過去をすべて置き捨ててきたことを示す話
    として受け止めることもできるなあと思いました。

     その視点でもう一度見直すと、ちひろにとって楓と言うのは常に気にかけている無二の
    存在であるような描写がそこここに見られます。
     楓が父親のことを思いだして落ち込まないように言葉や話題を選んだり、楓の行動を
    肯定したり、楓の立ち直りを我がことのように喜んだり、初詣でも楓の入試について
    事細かに願い事をし、お守り代わりのぬいぐるみを作り、カメラケースまで作ってしまう。
     一方で、楓がちひろのことをどう思っているか、と言う描写は余り見られません。
     むしろ、ぬいぐるみの名前を覚えたり、すぐに泣き出してしまうちひろのフォローに
    手を焼いている風でもあります。
     お守り代わりのぬいぐるみをもらって複雑な感じだったり、プレゼントがまだあると
    聞かされて軽くショックを受けていたりするあたり、ちひろのぬいぐるみには引き気味な
    雰囲気です。
     もしかしたら文通状態とは言え竹原に幼なじみがいる楓にとっては、ちひろは単純に
    つきあいの長い、一緒に遊ぶ仲のいい友達に毛が生えた程度の存在だったのかもしれません。
     お話の後半に向かってどんどん加速していく中で、新しい町へ向かう楓と残るちひろの
    心の対比が印象的でした。

     この第1話は、OVAの前には実はこんなお話があったのですよ、と言う前段の話として
    作られたのでしょうが、何度か見ているうちになんだか後味の悪さが残るようになって
    しまいました。
     多分それは、第5話を見たからなのかもしれません。

     総じてよいお話でした。
     でも、視点を変えるとうーんと唸ってしまうような話でもありました。
     そう言う穿った見方は心が汚れていると言う人もいるでしょうね。
     でもこれは、思ったことの素直な吐露です。
     穿った見方だと思う方はうちの感想は見ない方がいいです。
     感動した、良い話だった、と書いている人はいっぱいいると思います。
     そう言う方の感想を見に行った方が心の平穏を得られると思います。

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    NikonD80(2007.06.17~)
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    Nikon CoolpixS3